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2018/04/19

IT先進国エストニアの特徴!なぜ発展した?

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目次

IT先進国と言われるエストニアが、なぜそうなれたのか、その原因やエストニアの特徴について迫ります。
エストニアの独特の政府の形、教育や観光、住民や企業についてもご紹介します。

エストニアは世界屈指のIT先進国?

エストニアが今現在、世界屈指のIT先進国であるということは皆さんご存知ですか?

2018年1月には安倍総理が東欧6ヶ国歴訪の中で、なんとこのエストニアを訪れて両国の関係強化に向けてエストニアの首相と会談を行いました。

ずばり、IT部門や、サイバーの分野での協力を確認し合いました。
正直、日本はまだまだこの分野では遅れていると言わざるを得ない状況なのです。
なんでも古臭いアナログな役所仕事というのでしょうか、まだまだ日本には残っていますよね。

エストニア

効率の良い電子国家化に向けた大きな一歩として、エストニアとの関係強化は大変注目されています。
日本はマイナンバー制度を導入したばかりですよね。これにも関係しているのではないかと言われています。

IDカードというものを上手く導入しているエストニアに知恵を借りたいということでしょう。

それでは、なぜエストニアという小国がIT先進国となりえたのか、その辺りを順を追って見ていきましょう。

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なぜエストニアがIT先進国になったのか?

IT先進国

理由①旧ソ連の戦略

そもそも下地があったということが言えると思います。
エストニアは、旧ソ連に併合されていた時代に、この地でIT強化と言うソ連の戦略によりエンジニアが集められたという経緯があります。

技術発展に必要なヒト・モノ・カネが集められたわけです。

その後独立を果たすエストニアですが、うまくその下地を利用して、自分達が伸ばしていくべき長所というものを理解し、その分野に特化して国を挙げての技術革新に取り組んでいったというわけです。

そして、こういった侵略の歴史がある国だからこそ、国防という観点からもIT先進国にならざるを得なかった、そういう道を選んだのだということですね。
地政学的な問題です。

隣国ロシアが攻めてきて、万が一国土を占領されることがあったとしても、サイバー空間で政府や国家を運営していくんだというような気概が感じられます。

理由②トップダウン

上述のように国の方針がしっかりしているということですね。
そして大統領も非常に推進力のある人です。
どんどん国を挙げて国策としてIT技術の革新に取り組んでいます。

上述したように、「万が一国土を占領されたら」、いや「また国土が他国の侵略によって支配されるかもしれない」という強い危機感は、至極当たり前のことのように、エストニアの人々の頭の中にはあったわけです。

そのために生まれたのが電子政府というものです。
日本ではいまだにアナログで人が紙に書いて行政のサービスを受けたりしていますが、エストニアはもう既に映画や漫画の世界を実現しています。

国土が物理的にはたとえ支配されたとしても、ネットワーク上で政府というものがしっかりとある限り、国民全員がそこにアクセスすることで、そこにはエストニアという国があり、全国民と繋がれる、というものです。

国家観や愛国心というものが、しっかりとある国なのだなと感心します。

しかも、この電子政府は万が一に備えて国内には置いていません。
他国のいくつかの場所に分けておくことで、たとえその中の一つがダウンするようなことがあっても、カバーし合えるようにリスク管理もしっかりと考えられているのです。

国土の小ささや人口の少ない所も、こういったことを比較的容易に進めることができた、トップダウンが浸透した要因の一つとも言えるとは思いますが、例えば日本の中で同程度の広さや人口の地域でテスト的にやってみて上手くできるかどうかは疑問です。

それほど、よく練られていて、よく出来上がっているシステムだと思います。

理由③必要性

上述したように地政学的な観点や国防の面でもちろん必要に駆られてのことだったと思います。
それにプラスして、気候もやはり関係しているのではないでしょうか。

エストニアは地理的に見ても分かる通り、冬が大変長くて、とても寒い国なので皆さん外出を避けたがります。

その点、何もかもがIT化されれば外出する必要がなくなり、快適な生活を送れる。そういった「必要性」という観点からエストニアのIT先進国たるゆえんを考えてみるのも面白いです。

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IT先進国エストニアの凄い特徴

セキュリティー

特徴①行政サービスの99%がオンライン提供

オンラインでサービス提供できていない分野を探す方がむしろ簡単で、これは結婚と離婚、不動産の売買だけだそうです。

それ以外の全ての行政サービスがオンラインで受けることができるというのですから便利ですよね。

日本もいい加減にいつまでも印鑑だとかサインだとか、アナログな方法は考え直す時が来ているのではないでしょうか。

日本だけですよ。こんなハンコ文化。
IT先進国を見習いたいところです。

特徴②IDカード

わが国で言うところのマイナンバーカードのようなIDカードを、エストニアの国民全体が持っています。
人口が少ないことが幸いとなっていますが、圧倒的な速さで浸透したようです。

これがあるからこそ、電子政府というものが成り立つわけです。
最近、このIDカードの脆弱性の問題がニュースになっていましたが、こういったことも必要に応じて何度もバージョンアップを繰り返しているようです。

特徴③不正防止対策

現在、日本でも銀行のオンライン取引などの際に利用されるカード認証やPINコードというものを2段階に分けて入力しなければならないセキュリティーシステムなどがありますが、これに今話題のブロックチェーンの技術なども駆使して、安全性の確保に努めています。

不正なアクセスなんてことが万が一にもあった場合に備えての、対策も万全に取ってあるそうです。

特徴④e-Police

いかなる行政サービスもオンラインで受けられるわけですから、警察だって「e-Police」なるものが存在します。

他の国々、特にヨーロッパの警察と連結していて、犯罪者のデータなどが国の警察が所有している情報を、紐付けされた莫大なデータとして蓄積しているそうです。

特徴⑤e-Voting

「Vote」ですね。つまり選挙です。投票です。
エストニアでは世界で初めての電子選挙が行われたそうです。
前回の選挙において、およそ30%の人が「e-Voting」によって投票を行ったそうです。

これは日本で言うところの不在者投票や期日前投票などのことを考えると非常に便利ですよね。
エストニアの「e-Voting」では、なんと116ヶ国から投票があったそうです。すごいですね。

特徴⑥e-Health

エストニアは「e-Health先進国」とも呼ばれています・
戦略的に進められたエストニアの医療情報システムによって、全国規模で医療のデータをやりとりできる基盤が既に整備されているのです。

これによって、エストニアでは医者は患者の病歴をオンライン上で簡単に引き出すことができますし、患者の方としては自分のIDナンバーに対して処方箋を出してもらって、同じくまたIDナンバーでもって薬を受け取りに薬局へ赴くということもできるようです。

大病院で長時間待たされる日本では考えられないことですね。夢のような世界です。
当然のように、エストニアでは病院の待ち時間が3分の2にまで短縮されたというデータがあるようです。

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IT先進国エストニアの各分野の特徴

それ以外の分野ではどのような特徴があるのか、エストニアを色々な角度から切り込んで見てみましょう。

企業

まず、エストニアで開発されたもので世界的に有名なものと言えば、皆さんご存知の「Skype」(スカイプ)があります。

2002年にゼンストロームとフリスという二人の起業家によって、エストニアの首都タリンで開発されました。そんなに前からあったんですね。

その後は、イーベイやマイクロソフトに買収されていますので、今エストニアにある企業と言うわけではありません。

エストニアに現存する企業として今一番注目されているのは、Funderbeamでしょう。
スタートアップ企業に対しての投資をトークン化することで売買できたり、小口投資などを可能にした企業です。

ブロックチェーン技術を巧みに利用して、各企業が資金の調達をできるようにしているのです。

他にはインフラとして、エレクトリラウッテーという鉄道会社(これは国有企業のようです)や、エストニアン・エアという航空会社や、タリンクという船会社などが、エストニアにおける有名企業になります。

教育

当然のことながら、これだけの国ですからIT教育がさかんです。
小学校3年生からタブレットを使ってプログラミングの授業が行われていたり、インターネットが普通に溶け込んでしまっている授業が小中高と展開されているようです。

国策としてのトップダウンが見事に浸透していて、国民が自分達でしっかりとどのような教育が良いのかを考えて、それを実践に移すことができています。

その教育の手本として学んだのがフィンランドであると言われています。
文化的にも民族的にも近く、そしてこの二か国は教育水準が非常に高いと言われていて、特に数学や化学の分野では日本と同等程度なのだそうです。

政府

エストニアは共和制です。
議会は一院制で、大統領はその議会によって選ばれます。
上述のように電子投票による世界初の議会選挙が行われたのがエストニアでした。

軍事的には陸海空軍を擁しており、NATOに加盟していますから、欧米とは同盟関係にあります。
徴兵制が採用されています。

住民

エストニア人というと、元大関の把瑠都さんが日本で一番有名でしょうか。
教育の所でも少し述べましたが、エストニアはフィンランドと民族的にも文化的にも近いんですが、実は日本人にも近いと本人達は感じているそうです。

ということは、把瑠都さんはすぐに日本に慣れたのでしょうか。
ヨーロッパの他の国々の人達と比べると、エストニアの人達は控え目で口数は少ないと言います。古き良き日本人のイメージですね。

あいさつでハグやほっぺにキスなどもありません。ボディーコンタクトは避ける傾向にあるようです。

住民ということで言うと、実は日本人でも簡単にエストニアの住民になれるんですよ。
どういうことかと言うと、先程から再三にわたって紹介している電子政府が電子居住者を世界中から集めているんです。

上述のIDカードが外国人にも配布されているということです。
しかしながら、居住権や選挙権などはありません。

観光

観光としてエストニアを訪れるのでしたら、まず外せないのが世界遺産でしょう。
スカイプ発祥の地として紹介した首都タリンですが、その旧市街が世界遺産に登録されているのです。

石造りの城壁、城塞などが残っていて歴史と文化を感じられる街並みです。
当然のことながら外国人観光客からは定番のスポットです。

その旧市街の中には聖オラフ教会があります。
ここも人気スポットで、頭一つ出ている高い建物なので、街中で相当目立っていますから、どこにいても見つけられます。

同じく、旧市街の西部にはアレクサンドル・ネフスキー大聖堂があります。

ロシア色が感じられる、色合いも美しい建物で、夏場にはその中まで入れるようになっているそうです。

治安は比較的良いと言われるエストニアですが、夏場の観光シーズンにはスリにだけご注意をとのことです。

<下に続く>

IT先進国エストニアの特徴!なぜ発展した?のまとめ

ここまでご紹介してきましたように、エストニアは大変進んでいて、とても魅力的な国です。
ヨーロッパは日本人が油断している間にどんどん進んでいるんです。

エストニアの今の姿を見ていると、日本の何十年後を見せられているかのようで、焦りを感じてしまいます。

電子政府の電子居住者ですよ。
IT産業の技術革新と、外国からの企業誘致など、大変魅力的な国です。

ぜひとも日本もエストニアに追い付け追い越せで頑張ってほしいものです。

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