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ジョージソロスの投資哲学やトランプ批判、死亡説の真相

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ソロスとは

イングランド銀行を潰した男の異名を持ち、数々の伝説で知られる資産家ジョージソロスはハンガリー生まれのユダヤ人投資家です。ソロスは株やfxを扱う投資家としての一面のほかに、哲学者としての顔も持っていることをご存知でしょうか?ソロスは哲学者として、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスで博士号を取得しています。

またソロスは米国大統領トランプ氏の天敵であるとも言われています。それは彼が米国の大統領選挙でトランプ氏が勝利したために巨額の損失を出したことに起因しています。さらに最近では、ソロスがドバイで亡くなったという死亡説がインターネットを経由して広がりました。ここではソロスの錬金術と彼が日本に対して示唆する警告についても紹介します。

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世界的に有名な投資家ジョージソロスとは?その生い立ちや伝説

救世主的夢想家ソロス

ソロスは1930年にハンガリーの首都ブタペストで生まれました。彼は幼いころから救世主的夢想家だったそうです。救世主的夢想家というのは、本人が自分自身のことを「森羅万象の創造主であり、神である。」と信じて疑わないことです。そしてソロスは幼いころからそのように生きると決めていたのです。

ソロスの父

彼の父ティヴォドア・ソロスは第一次世界大戦で志願兵となりますが、前線で捕虜となってシベリアの収容所に送られます。その後ハンガリーに帰国したときには生きる気力を失っていました。本業の弁護士業も生活が苦しい時にしか仕事をしませんでしたし、第二次世界大戦が始まるころには生活のために、自身の財産をすべて処分してしまっていました。
 

ナチスドイツのハンガリー侵攻

ソロスが生まれ少年時代を過ごしたハンガリーは、彼が14歳のときにドイツによって占領されてしまいます。ソロスの父は法律家でしたが、法律を無視することがこの危機的状況を生き残る道だと考えるようになります。そしてソロスの父は家族のために彼らの偽の身分証明書を偽造させ、隠れ家を所有し、家族だけでなく周囲の人々も隠れ家に匿い命を救います。さらにハンガリー政府の役人を買収し、自分の子供ソロスを役人の息子に仕立て上げ、この窮地を脱したのでした。

ユダヤ人の大虐殺

迫害されたロハスファミリー

このときハンガリーでは、6万人のユダヤ人がナチスドイツに虐殺されていたのです。ヨーロッパ全土では40万人のユダヤ人が虐殺されたともいわれます。また驚くことに、ナチスはユダヤ人の強制連行の命令書をブタペストの子供たちに配布させていたのです。終戦後ハンガリーはソ連の衛星国となっため、ハンガリーの未来には暗雲が立ち込めます。

ロンドンの大学で哲学を専攻

1947年ジョージソロスは父親の金でイギリスに渡り、10年後には両親もアメリカに移住します。イギリスでソロスは頼るべき人もなく、その日暮らしのアルバイトをする生活が続きました。2年後ソロスはロンドン・スクール・オブ・エコノミクスに入学し、苦学しながらも哲学に強い興味を示すようになりました。大学ではカール・ポパーの「開かれた社会とその敵」に感銘を受け、ポパ―を人生の師として尊敬するようになります。ちなみにジョージソロスの大学での成績は、ずば抜けたものからは程遠いものでした。

サラリーマンからウォール街へ

大学卒業後、ソロスはサラリーマンとなり宝飾品販売会社に勤めて、宝石を売り歩いていました。この頃の彼は資産家には程遠いものだったのです。やがて金融界に興味を抱くようになった彼はウォール街で働くようになります。そして1969年にソロスはジム・ロジャースとクォンタム・ファンドの前身となるソロス・ファンドを立ち上げます。そしてさまざまなウォール街の伝説を創り上げていくのです。

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ジョージ・ソロスとジム・ロジャーズの関係

2人の投資家の出会い

ジム・ロジャーズは大学を卒業後、アメリカ陸軍で働いていました。そして彼もまた金融界に惹かれウォール街で仕事をするようになります。ジム・ロジャーズがウォール街の銀行でアナリストとして働いているときに彼は、ジョージ・ロハスと出会います。意気投合した2人の投資家は1969年にヘッジファンドを立ち上げます。

ジム・ロジャーズとの決別

ヘッジファンドでのジム・ロジャーズの立場は、ソロスに対する経済やファンドのファンダメンタル的な部分のアドバイスをすることでした。しかしその後、ジム・ロジャーズはさまざまな問題からクォンタムファンドを去ることになります。翌年ファンドは巨額の損失を出し、運用金額を4億ドルから2億ドルへと縮小してしまいます。この年のクォンタムファンドの運用実績はマイナス20%を超えるものでした。

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ジョージソロスはイングランド銀行を潰した男として有名

100億ドルのポンドの売り浴びせ

イギリスで起きたポンド危機は、投資家ジョージ・ソロスを世界的に有名にしてしまいます。ジョージ・ソロスは当時買われ過ぎ、割高になっていたポンドに目を付けます。ポンドの価値が現実の価値と乖離していると感じたソロスは、巨額の資金を用いてポンドの空売りを仕掛けます。この時彼は、100億ドルにものぼるポンドを売り浴びせたのでした。

ポンドを買い支えるイングランド銀行

ロハスのポンド買い

この売り浴びせに対抗したのがイングランド銀行でした。イングランド銀行は必死に買い支えを行いますが、結果はイングランド銀行が敗れて、ソロスに軍配が上がりました。このポンドの売り買いの戦争でソロスは20億ドルの利益を手にしたといわれています。そして彼は「イングランド銀行を潰した男」として世界中の投資家に知られるようになったのです。

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ジョージソロスはアジア通貨危機でも大きな利益を上げた

1997年に発生したタイのバーツが発端となった東南アジア通貨危機でもソロスはその存在感をいかんなく発揮しました。このときマレーシアのマハティール首相は「ソロスの投機が通貨危機の原因」だと批判したほどです。この東南アジア通貨危機の数日の間にソロスは数十億ドルの損失を東南アジアに与えたといわれています。すなわちソロス自身がその何分の一かの利益を上げたのです。

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現在のジョージソロスの資産は?

2014年度の長者番付でジョージ・ソロスの総資産は240憶ドル、日本円で2兆6000憶円といわれています。当時は世界で2番目の資産家としてランクされています。この資産の額は国立銀行よりも経済に対する影響力が高いとされています。また慈善事業にも多額の献金をしてソロスは経済活動を通じてアメリカの政治や金融に対しても強い影響力を与えています。中にはソロスこそが金融の混乱を招いていると批判する人もいますが、同時に彼が偉大な慈善家であることは誰もが認めているところです。

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ジョージソロスの投資哲学とは?

ソロスの投資哲学のベースは再帰性理論

ジョージ・ソロス本人は自分が投資家として成功を収めたのは「再帰性理論」を貫いたからだと語っています。ソロスの言葉で最も有名であり、わかりやすいのは「市場は常に間違っている」という文言です。しかしここで疑問が生じます。企業の業績実態と株価が釣り合ういわゆる適正株価が生まれることも必ずあります。にもかかわらず、ソロスは「常に」という言葉を使っているのです。それはなぜなのでしょうか?自然科学と社会現象との比較で考えてみましょう。

自然現象と社会現象

ソロスはこの世の現象を自然現象と社会的現象の2つに分類しました。自然現象は人間の思考とは関係なく起こるものです。したがって思考は自然現象の原因とはなり得ません。一方で社会的現象には人間の思考が深くかかわり、人間が現象を支配することもできるのです。つまり株価の変動は社会的現象であり、市場に参加した者たちの解釈や行動によって左右されるものだという考え方です。

社会現象には常に人の間違いが入る

株式投資への参加者はその企業に関わる全ての情報を知っているわけではありません。一部の知り得る情報をベースに思考するのです。それぞれの人が持っている情報はそれぞれ異なり、100%の情報を保有している人間は存在しません。それがゆえに社会的現象には常に人間の間違いが迷い込んでいるというのがソロスの投資哲学なのです。

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ジョージソロスのトランプ政権批判

ロハスの批判するトランプ政権

ソロスはスイスのダボスで開催された世界経済フォーラムで、トランプ政権は北朝鮮との核戦争に入る可能性は十分にあると述べました。また同政権は自らの間違った政策により失脚するだろうとも述べています。さらにソロスの舌鋒は続きます。彼はトランプ政権は世界にとって非常に危険な政権であり、2020年を迎えるまでには消えてなくなる政権であるとまで発言したのです。

慈善事業で示すトランプ批判

ソロスのトランプ政権批判は言葉だけではありません。トランプ政権の成功を阻む目的で、自らの国際的な慈善団体「オープン・ソサイティー」の予算の半分以上をトランプ政権の新たな制度で苦しむ地域に投じると約束し、行動でも反トランプ色を鮮明にしています。

トランプ政権発足で株価低迷を予想

ソロスはトランプ大統領の政策の不透明さを考慮すると、当分の間株価は低迷するだろうという予想をします。不確実性は長期的投資家にとって最大のマイナスだと考えたからです。しかしソロスの予想に反してトランプ相場は順調な上昇基調を続けたのでした。

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ジョージソロスのスマホ・SNS害悪論

SNSユーザーを欺くソーシャルメディア企業

ジョージソロスはスマートフォンやSNSについても否定的な発言を繰り返しています。「フェイスブックやグーグルが市場を独占する企業になったことで、これらの企業活動がイノベーションを妨害するばかりか、さまざまな問題の原因となっている」と語っています。これらのソーシャルメディアに関わる企業はSNSユーザーのアテンションを巧みに操ることによって、膨大な利益を計上しているというのです。

自分で考えることをしなくなるリスク

さらにソロスは、彼らは提供するソーシャル・メディア・サービスに中毒性を仕掛け、青少年に悪影響を与えているとも言っています。SNSに携わるソーシャルメディア企業は、カジノがギャンブルに来たお客をカモっているようなものだとさえ言っているのです。結論を言ってしまえばソーシャルメディア産業は人間から独立や自立する精神を奪っているというのです。

全体主義的な監視社会への懸念

ソーシャル・メディアの氾濫によって、人々が一度失ってしまった「精神の自由」を回復し、それを維持していくには相当な時間と困難を伴い、やがてこの問題は社会全体や政治にも悪い影響を及ぼすようになるであろうともソロスは言います。2016年のアメリカ大統領選挙で大きな間違いを生み出したこのSNSのシステムは、自由な精神を失った人々の意識を簡単にコントロールしてしまっていて、この状況が発展していけば全体主義的な監視社会を生み出しかねないとソロスは危惧しています。政府はすぐにでも適正な規制と税収の導入を図り、ソーシャルメディア企業の力を低下させるべきだともソロスは提唱しています。

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ジョージソロスの最近の動き

2017年を占うエッセイの中で

2016年11月のトランプ大統領の選挙直後の株価急騰により10億ドル以上の損失を被ったジョージ・ソロスは、翌2017年を占うエッセイで次のようなことを書いています。「現在の世界は民主的な社会の存続の危機に瀕しており、一方でマフィアやそれに似た独裁者が世界のあちこちで台頭している。」、エッセイの中で彼はこう語りかけます。確かに北朝鮮の金正恩共産党委員長やフィリピンのデゥテルテ大統領、シリアのアサド大統領などの国際協調には何の関心も示さないリーダーたちの出現のことを示唆しているのでしょう。さらにはトランプ大統領もその一人なのかもしれません。

裏切りの指導者と社会の分断

さらに「オープンな共同体の存立が危機に瀕し、閉鎖的な組織が増加している。これは政治家が彼らを選んだ支持者の目指すものに応えられなくなることを示している。選挙民は民主主義を建前にした裏切りの指導者たちに利益を欲しいままにされていると気づくはずだ。」ともソロスは国のリーダーたちを非難しています。ソロスの言う通りならば今後、社会の分断がますます激しくなるでしょう。

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ジョージソロス死亡説!真相は?

ジョージ・ソロスが2017年の10月27日午後11時にドバイで死亡したというニュースがSNSで拡散されました。しかし翌日には関係者からこれがフェイクニュースであることが公式に発表されます。ただ多くの国の一般市民は関心があまりないようで、6割以上の人々が「馬鹿馬鹿しくてウンザリ」と答えています。

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ジョージソロスを詳しく知るなら、彼の著書「ソロスの錬金術」

「ソロスの錬金術」ジョージ・ソロス自身が執筆した著書で、著書のタイトルは読者を挑発するようなものです。ソロスは錬金術という言葉を科学と相対する言葉としてとらえています。科学が客観的であるのに対して、錬金術は客観的ではないと発想しているのです。つまり私たち人間が手を加えることができない自然科学の法則に対して、錬金術は人間の働きかけでどうにでも姿を変えることができるものであるとソロスは結論付けているのです。

私たちの働きかけではどうにもならない自然現象、例えば重力や万有引力の法則などの自然界の科学的法則とそれに対して私たちが働きかけることによって異なる結果が生まれる社会科学つまり錬金術ということになります。投資家の行動や理論そのものが金融や為替の相場を動かしてしまうと言っているのです。相場の世界では客観的データはひとつの決められた結果を生むのではなく、参加者の理解や判断によっていく様にも株価に影響するということなのです。

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ジョージソロスの投資哲学やトランプ批判、死亡説の真相のまとめ

投資家ジョージ・ソロスは希代の投資家であり伝説に包まれた資産家です。100億ドルにも上るポンドの売り浴びせで、イングランド銀行を潰したばかりでなく、アジア通貨危機の時もそれをチャンスととらえて数十億ドルもの利益をわずか数日間で上げました。

しかしそんな彼も一度大怪我をさせられます。それが2016年に行われたアメリカ合衆国大統領選挙でした。トランプ大統領はソロスの読みを覆して見事に当選します。そしてソロスに大きな打撃を与えたのです。しかしソロスの伝説に終わりはありません。きっとまたウォール街だけでなく世界中の投資家を驚かせる大勝負に出るはずです。

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