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2018/04/24

香港と中国は違う国?なぜ分断された?違いや関係は?

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目次

香港と中国は違う?

香港は、本来は中国の一部でしたが戦争によって英国に奪われ、150年以上英国の植民地として成り立ってきましたが1997年に中国へ返還されました。

返還後は50年、政治も社会も現状維持が条件でしたが20年が過ぎ両国での違いや、関係、国民の好き嫌いや、渡航でのパスポートの有無など解説いたします。

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香港と中国の場所は?

香港中国の場所は、日本から見て西の隣国となるのが中国で、この中国大陸の南に位置する島が香港で、香港と中国は片側3車線の自動車専用道路の橋で結ばれています。

香港と中国の橋

外務省によると中国の面積は、約960万平方kmと日本の約26倍の広さで人口は約13.76億人と世界一である一方、香港中国の南に位置する島で面積は約1,106平方kmと東京都の約半分の広さで人口は約734万人です。

日本から香港へは羽田や成田・中部・関西国際空港始め、岡山や福岡・鹿児島空港など各地から就航し、日本航空や全日空のほかLCC(Low Cost Carrier:格安航空会社)のジェットスターやピーチ、バニラエアも就航、東京からの場合、5〜6時間で到着します。

中国へも、同様に直行便でLCCも就航し、東京からの場合、北京まで約4時間10分、上海へは約4時間、日系企業の多い大連へは約3時間10分で到着します。

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香港と中国はなぜ分断された?

英国と中国のアヘン戦争で中国が香港を守れず

香港は元々は中国でしたが、1841年にアヘン戦争によって英国に敗戦し、翌1942年に南京条約によって香港を奪われることになり英国の植民地となりました。

アヘン戦争は、英国と中国の貿易摩擦で英国が大赤字になることから、アヘンを中国へ大量輸出しようとしましたが、中国はそれを断ったことから始まりました。

香港は、その後、150年を経て1997年7月1日に英国から中国へと返還されましたが、その条件として英国は、香港は50年間は資本主義制度を導入し、自由貿易港を整え、貿易に関税をかけないことを約束させました。

香港、中国返還後も50年は資本主義、自由貿易国を維持

よって、中国香港に対して2047年まで、中国の特別行政区として高い自治権を与えることになっています。

その影響から、香港中国から返還された後も先進国のように自由貿易を推し進め、高い経済力を持ち合わせるようになり、物価も上昇し、香港のマンションの30平方mほどの部屋でも1億円するマンションもあります。

香港のマンション

香港に住む住人は、国籍は中国となりますが経済力や社会環境や文化などは西洋型に近く、経済成長を遂げた中国に対しても、「香港は中国とは違う」という考えを持つ人が多くいます。

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香港と中国の関係

香港は、150年を超える英国の植民地として今でこそ人口は700万人を超えますが、終戦前はほぼ住民はいませんでした。

香港は英国の植民地となり、アジア、欧米から人々が集まり資本主義国家の元、貿易や金融の中心センターとして栄え、香港中国とは異なる政治や経済を自立してきました。

ただ、返還後は中国となったわけですが、50年間は現体制を維持できることからその間は「一国二制度」という制度を保つこととなりました。

平成29年3月には、中国政府に近いキャリー・ラム氏が香港行政長官に就任し、平成26年に起きた「雨傘革命」という民主化要求デモの引き金になるのではとの憶測も報じられています。

150年の間、独裁制度国家を知らぬ香港人にとっては中国の一党独裁制を受け入れられないという感情が多く見られます。

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香港と中国の違い【言語】

香港中国の言語の違いは、同じ中国でありながら香港は広東語、中国は中国語を使用するのが一般的ですが、中国本土は面積も広く部族も多いため民族ごとの言葉や中国語でも方言などにより異なる意味に取られることもあるといいます。

中国語でも地域により東北語や広東語、河南語、四川語、上海語があり公用語となってるのは北京語となっています。

中国語と広東語

香港は長い間、英国植民地であったことも影響し、学校では英語の授業も含まれ、世界中から観光客が集まるため特に若者などは英語で会話する姿もよく見られます。

中国語は、ギネスブックによると「現存する世界最古の言葉」とされ、中国では言語を「文」、方言や口語、会話を指すときは「活」、両方に使われる「語」があります。

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香港と中国の違い【文字】

香港中国の文字の違いは、両国で異なり香港は、「繁体字」が使用されており、日本の漢字に近い感じがあり、マカオや台湾でも使用されています。

ただ、見た目が非常に複雑であり、手書きするのには相応の学習が必要と思われます

一方、中国では「簡体字」または「简化字」が使用されており、「簡体字」は中国共産党が字画が少なく読み方や文字構成に統一性をもたせるため1956年に導入されました。

「簡体字」は、中国本土やシンガポールでも使用されていますが一部、広東省中央部や広西チワン族自治区東南部の二つの地域では別の文字が使われているようです。

インターネット上のウェブサイトでは、傾向として「繁体字」を使用するとアクセス数が増えると旅行会社や観光関連企業のスタッフは言います。

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香港と中国の違い【貨幣】

香港中国の貨幣の違いは、香港は「香港ドル」を使用し、米国と同様の為替レートを使っており、資本主義を維持する香港では貿易事業において制限を設けず、関税も一部を除き、原則的にゼロとなっています。

香港ドル為替

中国は「人民元」と、香港と同じ国ながら異なっており、資本の流通には非常に政府の強さが見られ、ここ数年では社会主義を貫きつつも、経済大国として資本主義的な流通にも及んでいます。

中国では、貿易に関して高い関税をかけており、国が徴収指示を管理していると言って過言でありません。

平成30年に入っても米国と中国の貿易関税引き上げ戦争は続いている状況です。

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香港と中国の違い【行政・司法】

香港中国の行政、司法に関しての違いは大きく、香港は資本主義で自由貿易も盛んでいるのに対し、中国は共産党独裁政権で経済発展はしたものの他国との貿易には自国優先の関税などかけ引きも上手い国と言えます。

司法に関しても、香港は英国の植民地の影響から中国とは別の法律を整備しており、裁判では英国出身の裁判官を立ち会わせることが義務化されており、日本とは異なり死刑制度はありません。

一方、中国では、共産党の強い独裁の力を持っているため、中国政権に意見を言えば跳ね返され、中国国民が政府を訴えても勝訴することはまずありません。

独裁主義であり、自国の土地も所有することが許されず、中国警察にモノ言えば即逮捕となります。ただ、それを狙い賄賂を受け取り逮捕を免れるということも多く報じられています。

インターネット上でもFacebookなどSNS(Social Networking Service:趣味、嗜好や友人とのコミュニケーションサービスのサイト)は禁止され、200万人もの監視員が政府のネガティブ情報を検閲しています。

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香港と中国の違い【アイデンティティ】

香港中国のアイデンティティの違いについて、香港は名目上は中国であり長年の民主主義意識が強く、特別行政区として半分は独立国のような関係となっています。

香港と中国のアイデンティティ

香港では、高度な自治制度などが認められていますが、平成24年に中国政府は香港に対し初めて「白書」を公表。中国政府は香港に対し、強く高い権限を持っていることを強調しました。

当然のように香港人は猛反発し、約51万人に及ぶデモを実施し香港市民の反感の高ぶりで500人以上が逮捕された経緯もあり、それ以降、中国の文化で香港の規律を乱しトラブルになるケースが増加しています。

香港の世論調査では、自分は「香港人」と答えたのは53.0%、「中国人」と答えた人は3.6%と中国というより香港にアイデンティティを感じていることがわかります。

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香港と中国の違い【パスポート】

香港中国のパスポートの違いは、「一国二制度」を取っているため異なり、香港のパスポートは、紺色をベースに中国の国旗の五つ星が印刷され「繁体字」で「護照」と印字されています。

一方、中国のパスポートは、赤をベースに香港同様に中国の五つ星に「簡体字」で「护照」というパスポートの意味が印字されています。

香港人が日本を訪れる際にはビザ(査証)は不要ですが、中国人の場合には一部を除きビザが必要になっていますが、安倍政権は2020年に訪日外国人4,000万人を目指していることから、中国においても富裕層から中間層に加え、さらに緩和することも予測されます。

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香港と中国の違い【日本との関係】

日本と香港の関係は、平成30年3月に河野外務大臣が香港返還以来、国際会議などを除き外務大臣として約20年ぶりに訪問し、香港の立法会主席と食品市場や日本語講座、柔道交流など見学し意見交換を行い、あらゆる分野で交流が深まってることを実感したとコメントしました。

キャリー・ラム氏とも昼食をとり、農林水産物など日本の生産物や文化が人気あることを実感するなど交流が深くなっています。

一方、中国は、現在でも尖閣諸島周辺を違法侵入するなど牽制を持続しており、日本国民も反日感情の意味が理解しつつありますが、日本文化においては日本は人気が高いようです。

尖閣諸島の中国

訪日中国人は、日本政府観光局によると平成30年3月、前年同月比16.9%増の59万4,900人と3月単月では過去最高となるなど中国は政治、経済、文化によって感情が変わるように見えます。

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【コラム】香港は一国二制度

香港は、中国へ返還後、50年は「一国二制度」で資本主義社会を持続することが条件でしたが、ここ数年で環境は大きく変わっています。

平成30年3月11日の香港立法会補欠選挙に立候補した民主派の女性は立候補を承認されませんでした。この女性は民主的な選挙を求めた大規模デモ「雨傘運動」の中心メンバーであり、立候補拒絶は中国政府にあるといいます。

この立候補選挙も、中国政府を批判した民主派議員4人が当選後に取り消されたためで、背後には強固な中国の力が強まっており、「一国二制度」は50年維持できるのかが問われています。

一方、中国の民主活動家でノーベル平和賞受賞の劉暁波氏は、平成29年7月に亡くなりました。同氏は、中国独裁廃止を訴え、国外治療を希望しましたが中国政府は最後まで認めないなど、「一国二制度」の先行きが注視されます。

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香港と中国は違う国?なぜ分断された?違いや関係は?のまとめ

香港中国は同じ一つの国ながら、経済や文化、法律、言語など異なる要素がある稀な国と言えます。

中国人から見れば、香港は観光やショッピングなど欧米同様で移住する中国人も年々増加しており、同じ中国人と見ていますが、香港人からは、中国人の一部と自覚している人は少数なのが実情です。

現在は、「一国二制度」の中国として成り立っていますがこの先、どのような展開となるか注目されています。

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