みんなのお金ドットコム | お金のコトをもっと身近に
2018/05/06

アベノミクスのリフレ派政策は失敗?リフレ派・反リフレ派の考え方とリフレ派政策の成果

Large %e3%82%a4%e3%83%b3%e3%83%95%e3%83%ac
目次

リフレ派とは

リフレ派と反リフレ派という言葉の意味は分かりますか?リフレとは経済用語です。
リフレには過去に失敗や敗北の歴史があります。それを踏まえ、いかにして日本が不況を抜け出すべきか考えましょう。

リフレ派、および反リフレ派一覧として、それぞれの立場の経済学者や政治家の方の名前も挙げながら、分かりやすく解説します。

<下に続く>

リフレ派ってどんな人々?

リフレ派という言葉を語る上では、まずリフレーションという経済用語を知る必要があります。

物価が持続的に下落していくデフレーションという現象から抜け出たものの、物価が持続的に上昇するインフレーションにまではまだ本格的には達していない状態のこと、これをリフレーションと呼びます。

またもう一つ、正常値と思われる物価水準より低下している物価を引き上げて安定させ、それによって不況を克服しようとする政策のこと自体を指してリフレーションと呼ぶこともあります。

リフレ派とは、この後者の方のリフレを、つまり緩やかなインフレを継続させることによって経済安定成長を図ろうとする理論を喧伝したり、或いは政策に取り入れたりしようとする人々のことを指して言います。

長く続いたデフレにより、失われた20年と呼ばれた状況から抜け出そうとしている今の日本社会にピッタリな経済政策のように見えます。

しかし、どのような政策でも同じことが言えますが、これを支持する人達と反対する人達がいます。
両者の考え方や意見をしっかりと噛みしめた上で、私達もどちらが正しいのか判断したいものです。

<下に続く>

リフレ派政治家、経済学者の考え方

市場経済

第二次安倍政権発足後、日銀黒田総裁の異次元の金融緩和などがありましたが、リフレ派の考え方はまさにこれにピッタリ当てはまるものです。

政府や中央銀行が何%の物価上昇率と予めインフレ目標を定めて、長期国債を発行し、これをある一定の期間だけ中央銀行が無制限に買い上げ、そうすることによって通貨を世の中に大量に供給させることで、デフレや不況から抜け出そうという考え方です。

ちなみに現政権の物価目標は+2%です。
これくらいの緩やかな物価上昇率を継続させたいという考えです。

リフレ派の人達にとって、アベノミクスや黒田日銀総裁の就任はまさに待望のことでした。白川前総裁の時には、どうしてもっとお金を刷らないのか、もっとお金をジャブジャブに流通させないのかと、著書や出演番組で声高に主張していたほどでした。

リフレ派と呼ばれる人達は、実は自分のことをそう思っていなかったり、そう呼ばれることを納得していなかったりする人もいます。

ただ単にインフレ目標を設けて、金融政策を主張したり行ったりしているに過ぎないと言うのです。
そういった意味では、全世界的に標準的な経済政策であり、特別にリフレ派などと呼ばれる必要はないというものです。

何々派と付けられることで、いかにも派閥のように思われてしまう所に不快感を示します。
ただ単に、不況から脱却するための方法論や、そのための政策手段において、意見や考え方が合っているだけのことであるというのです。

リフレ派とひとくくりにすることで、いかにも突飛な考え方の集団のようにして仮想敵とし、これ見よがしに叩こうとするのは日本の悪い風潮だと考えたりする人もいます。

リフレ派の中で見解の一致をみるのは、失われた20年の間は、金融財政政策は失敗していたからこそ需要が伸びずにデフレだったのだというものです。
日本経済の復活のためには、金融政策こそが重要であるということです。

<下に続く>

反リフレ派政治家、経済学者の考え方

反リフレ派とは、もちろんリフレという経済政策に反対の立場を取る人達のことです。
リフレがどれほど危険かということを主張する人達です。

リフレは短期的な治療に過ぎず、そのような金融政策は小手先の単なるごまかしであって、長期経済成長率をどうこうできるものではないという、全く反対の立場を取っています。

過去の歴史から、インフレに対して過度に恐怖心を持っている人達が多いように見えます。

とにかくインフレは怖い、物価が上がるだけだと、そして弱者を苦しめるだけだという理論です。

また、日銀の量的緩和も実際に市中に資金が回っているわけではなく、これについても物価上昇のために寄与しているとは考えられないと指摘しています。

しかしながら、反リフレ派の人達の著書を読んでいても、リフレの危険性ばかりを唱えて、反対意見はいくらでも出てくるものの、肝心の対案は出てこないというところが弱いです。

このままで良いのですかというと、このままで良いはずはなく、失われた20年を取り戻し、更にそれ以上の成長をしていくことが必要なことは明白です。

出口政策をどうするのかという反リフレ派の意見に関しては、リフレ派も耳を傾けるところであり、ソフトランディングの方法を模索しなければ、異次元緩和の大きな副作用として影響が出ることも考えられるため、双方の知識人の意見を取り入れつつ模索しなければならない所です。

<下に続く>

安倍政権はリフレ派

リフレ

安倍政権がリフレ派かそうでないかと言われると、リフレ派です。
しかし、前述しましたように、リフレ派の人は自身や自分側の意見をリフレ派とは呼びません。

しかし、アベノミクスがリフレという経済政策を理論的な支柱としている考え方であることは確かです。

安倍総理は、2006年の日銀の量的緩和失敗に関心を強めて、自民党が政権与党から野党となっていた時期に金融政策を勉強し、金融緩和がデフレ脱却や雇用環境の改善に大変な効果があることを確信したのが始まりだと、上念司氏は著書で指摘しています。

かつて日本は、2006年、まだデフレ状態であったにもかかわらず、反対している学者やマスコミが多かった量的緩和を解除し、金融引き締めをおこなったために、デフレ脱却が遠のいてしまった経緯があります。

バーナンキ元FRB総裁など、海外の専門家から見ても、この量的緩和解除は時期尚早だったという意見が多かったようです。
この当時、安倍総理は、官房長官を務めていました。

この当時の失敗を踏まえて、2%のインフレターゲットを明確に設定したアベノミクスを作ったと、安倍総理自身が語っています。

<下に続く>

安倍政権のリフレ派政策の成果は?

通貨

アベノミクスによって効果は得られています。
株価も大幅に上昇し、輸出業界を大変苦しめていた円高も是正されました。
やらない方が良かったとは思えません。

まだまだ景気が良くなったと実感している人は少なくはあります。
皆が実感できるレベルまで持っていくことが今後大事になってきます。

日本には本来、潜在的な生産能力があると言われます。
実質GDPを上げる潜在能力です。この能力は、物価を安定させることによって発揮されます。
そのためのアベノミクス第一の矢、大胆な金融政策だったわけです。

反リフレ派はインフレを過度に怖がりますが、日本はこれまでデフレに散々苦しめられてきました。
日銀が、前総裁までの間ずっと一貫して、デフレを守り通してきたからです。

アメリカはリーマンショック以降、ドルの供給量を大幅に増やしました。
その間、日本は増刷することがなかったので、円高になることは必須でした。

今世界中で繰り広げられる金融緩和競争に乗り遅れてはいけないと、ようやく金融緩和とデフレからの脱却の第一ステップ段階というところです。

デフレから脱却し、GDPが上がり、税収も増えて財政は好転していく、これが安倍政権が目指す今後の成果です。

<下に続く>

日本のリベラルはリフレ派が嫌い?そのワケは?

日本のリベラルはリフレ派が嫌いだと言われます。
リフレ派が嫌いというよりは、安倍政権のやることなすことが嫌いという印象も受けます。

そもそも、日本にはきちんとしたリベラルというものが存在しないということを大前提として押さえておきたいのですが、日本には単にアンチ自民党のことをリベラルと呼んでいる風潮があります。

リベラルとは本来自由主義のことであり、国家に対して個人が自由に判断し自己決定権をもつとする思想のことです。
日本では、左翼・民進党・立憲民主党・社民党・共産党、いわゆる自民党に反対する物はなんでもリベラルを名乗っています。

こういった人達は、資本主義ではうまくいかないから社会主義や共産主義にしなければいけないという考え方の人達の集まりですから、反市場主義であり、リフレ派には反対であることは理解できます。

<下に続く>

政治家・経済学者のリフレ派・反リフレ派一覧

リフレ派

上念司氏

アベノミクスのところでお名前を挙げましたが、上念司氏はリフレ派です。

高橋洋一氏

経済学者の高橋洋一は、安倍氏がリフレ派になった指南役であると言われている人物です。

自民党

自民党は、当然のことながら党を挙げてリフレに賛成です。

反リフレ派

池田信夫氏

アゴラ研究所社長の池田信夫氏は、反リフレ派です。
リフレ派は金融政策でごまかしていれば、経済が自然治癒すると思っているかもしれないが、そんなことは起こらないと批判しています。

池田和人氏

経済学者の池田和人氏は、需要不足を解消するためにデフレを止めようというのは、ロジックが転倒していると、否定的な立場です。

民進党・立憲民主党・共産党・社民党

これらの党は、党を挙げてリフレに反対です。

<下に続く>

リフレ派政策が成功か失敗かは歴史が教えてくれる

今現在おこなわれているアベノミクスのリフレ派政策が成功であるか失敗であるかは、出口戦略までをしっかり見てみなければわかりません。判断できません。
正しかったかどうかは、歴史が教えてくれるということになります。

しかし、歴史という点では、過去の歴史や外国のこれまでの経験を参考にしながら、日本の経済政策に活かしいていくという方法もあります。

リフレ派も、反リフレ派も、日本経済が良くなるようにという意味では同じ方向を向いて知恵を出し合って頂きたいものです。

Thumb minkane logo
written by
「お金のコトをもっと身近に」というミッションで、みんなのお金ドットコム(みんかね)を運営しています。 投資・節税・保険・ローン・クレカ・節約などのテーマの情報を各領域の専門家や編集部を通して記事配信していきます。
関連記事
おすすめ記事
Logo
みんかねの
おすすめ記事がLINEに届く!
Add line