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【第2弾FP連載】資産形成をはじめる前に押さえておくべき4つのステップ

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目次

前回、ファイナンシャルプランナーの岡雅代さんに老後に必要な資金についてお伺いし、下記の記事にてご紹介させていただきました。
「老後資金は3,000万円で足りる」はもう古い!? 知っておきたい“老後のための貯蓄額”

そこでみんかねでは前回に引き続き岡さんに「具体的な資産形成の4つのステップ」についてお伺いしてきました。

資産形成インタビュー:岡さん

資産形成を始める前に

資産形成には、大きくわけて「お金を貯める」「お金を減らさない」「お金を増やす」「お金を残す」という4つのステップがあります。
しかし、「お金を貯める」というスタートを切るためには、収支のバランスを整えなければいけません。

もし収支バランスがマイナスになっていたら、「無駄な支出がないか」「お金の使い方にムラがないか」などをチェックする必要があります。
今使おうとしているお金の本質は?これを意識してください。

「浪費、消費、投資」という3つの考え方を用いるときれいに整理することができるでしょう。一番無駄になってしまうものは『浪費』です。

自分ががんばるためのもの、夢、譲れないものへ金銭を使うのは問題ありませんが「なんとなく」の浪費は望ましくありません。
当然ではありますが、黒字体質にならないと貯金をすることはできません。なので、借金過多になっている人は、まずその借金をリセットするところからはじめましょう。
黒字体質ができあがったら、「いくら貯めるか」という目標設定を行い、資産形成のステップに入っていきます。

<下に続く>

資産形成ステップ①:お金を貯める

貯金の目標を立てる

貯金に回す金額は、「可処分所得の25%」が望ましいとされています。

しかし、月10万円の収入の人が2.5万円の貯蓄をしたからといって生活が安定するかといえばそうではありません。25%という数字はあくまで目標であり、大切なのは「生活破綻しない」という目的のためです。

その点に注意しながら、自分自身の生活や人生プランに適した貯蓄目標を立て、収支の調整を行いましょう。

資産形成のステップ②:お金を減らさない

資産形成インタビュー③:岡さん

黒字体質というのは「健康」や「今の仕事が安定している」という状態が大前提です。しかし、病気になる可能性は誰しもありますし、会社の業績が悪くなって収入が下がるなど、今の労動所得が揺らぐことも起こり得ます。
ここでは、主な「お金が減るリスク」ついて見ていきましょう。

健康リスク

健康リスクの中で最もお金がかかると言われているのが「ガン」です。高額な治療であることに加え、もし保険適用外の治療を行った場合、自己負担が10割となります。
誰にでも起こり得るものである分、高額の医療費という負担は大きなリスクであるといえるでしょう。

また、ガン以外であっても、病気や事故で働けなくなるというのは収入を失う原因となってしまいます。
「労災があるから大丈夫」と考える人もいるかもしれませんが、保障内容は給料の7割を2年間、という期限つきのものです。その期間が終わった後、働くことができない労働者を企業は守ってくれるでしょうか?

こうした『健康』が前提の保全状態に潜むリスクを最小限にするための金融商品として代表となるのが「保険」です。

保険には「医療保険」「がん保険」「介護保険」「終身保険」「生存保険」「学資保険」など、細かなものまで入れると900近い種類があります。

しかし、これら全てをチェックして選んでいる人はいませんよね。つまり、みんななんとなく入ってしまっているのです。
「保険に入ったから安心」というわけではなく、正しい知識を持ち、自分に適した保険に入ることを目指さなければいけません。

例えば、「月に3万円の保険料、毎年36万円払っているが、死亡時に確実にもらえる金額は50万」という保険。これって、本当に適切な保険に入っているっているといえるでしょうか?
保険はお金を減らさないために対策なのに、間違った加入をして減らしてしまったら意味がありません。
保険によって「いざというときお金に困らない」対策を行なう際は、何を目的として加入するのか、しっかり検討することを心がけましょう。

金利

今は、銀行にお金を預けているとお金が目減りします。それは0金利になったからです。

時間外に引き出すと手数料が引かれてしまうので、銀行に預けたお金はだんだんと減っていきます。銀行は名前の通りお金を預けるだけのところになったと認識しなければいけないですね。

次のステップでも説明しますが、お金は基本的に金利差で増やすものです。
それを理解していないと減っていっていることに気づけなくなってしまいます。

一番失敗が多いのが、金利の差に気づかずに損をしてしまうパターンです。
例えば、0.75%で借りられる住宅ローンを繰り上げ返済したのに、その後に「こどもの進学のため」といってもっと高い金利でお金を借りてしまったら意味がないですよね。

金利が安いものを返して高いものを借りたら損する。当たり前のことなのに、意識していないとお金は気がつかないうちに目減りしてしまいます。

こうしたリスクがいたるところに点在しています。そのため、「自分が今払っているのはなんのお金なのか」という認知をしなければいけません。

<下に続く>

資産形成のステップ③:お金を増やす

資産分散

お金が増やせるものを「資産」と呼びます。マイホームはお金を生み出さないので、実は資産ではないんです。ある意味消費に近い位置付けですね。

ここでいう資産とは、大家さんとして持っている不動さんなどです。
今後、不動産価格は下落すると言われています。そのため、「不動産を持っているから安心」というわけではなく、しっかりと将来を見据えた対策を行わなければいけません。

買い手がいるから今の値段を維持していますが、今後人口が減ったとき、今の金額のままであるかどうかはわかりません。
マイホームではなく大家さんとして不動産を持った際、成功すれば何も問題はありません。しかし、借り手がつかなかった場合は資産どころかマイナスの要素になってしまいます。

そのため、資産は一箇所に集中させるのではなく、リスクを考慮して分散する必要があるのです。

投資・運用

お金を増やすためには、投資や運用も必要になってきます。
「投資・運用はしたくない……」という人も多いかと思いますが、確定拠出年金など、自分自身で年金を運用する方式が採用されるなど、私たちの身近なものとなってきています。

また、細かくわけると現金の預け先も分散することができます。
お金の基本的な預け先は、銀行、保険会社、証券会社です。
それぞれに特有のリスクはありますが、分散させることでそのリスクを減らしながら資産を守ることができます。

この中で一番流動性が高いのは銀行ですが、お金は増えません。一方、保険は解約返戻金があり、戻ってくるお金が決まっています。ただし、増え幅が決まっているため「有事の際にすぐに使える銀行の預金は作っておき、将来の出口を考えた上で保険に入り、余裕があったら証券を買って増やす」という流れが望ましいのではないでしょうか。

投資と聞くと「マネーゲーム」「詐欺」といったイメージがよぎるかもしれませんが、将来を考える上で非常に重要な要素なのです。

また、技術の進歩により、AIを活用して資産形成ができるロボアドバイザーといったサービスもあるので、こういったサービスをまず利用してみるのもはおすすめです。
日本のロボアド比較!AI(人工知能)活用したおすすめロボアドバイザーで投資信託・資産運用の時代へ

通貨

通貨における資産分散は、「海外を意識する」ということが重要です。
国内は0金利ですが、海外には金利が高い国もあります。
つまり、海外の銀行に資金を置ければ、それだけでお金が増えていくのです。

「ドルなどの外貨を扱うのは怖い……」という人も多いかと思いますが、日本円の流通量は世界の10%に満たない一方で、ドルは60%を担っています。

「ドル持つのが怖い」というのは日本人だけであって、世界的にみればドルを持つほうが安心なのは一目瞭然です。

投資・運用を行なう際は、まず「先入観」を捨て、自分の将来のために必要な知識を得る。そして、お金について考えることへの拒絶を解消することを心がけましょう。

資産形成のステップ④ お金を残す

節税

資産形成インタビュー②:岡さん

お金を残すというフェーズで考えるべきなのは「節税」です。「無駄に税金を取られていないかな?」というところから考えなければいけません。

知っておきたい知識として挙げられるのが「保険の解約返戻金」です。
例えば、100万が150円になったとき、100万はもともと自分のお金なので、課税されるのは50万だけですよね。保険の解約返戻金は、そもそも増えた金額から−50万円してくれるんです。つまり、50万円まで増えても0なんです。

しかし、他の預金証券は20%課税なんです。なので、10万円とられて手残りは40万円となってしまいます。
こうした知識があると、賢く節税することができます。

この他に挙げられるのは「ふるさと納税」です。同じ食品を買うにしても、ふるさと納税で払ったものは非課税になるので、結果として所得を圧縮することができます。

サラリーマンは病気になったら医療費控除がありますし、個人起業家は経費で所得圧縮することができます。
こうした国の制度を知っていないと、余計なお金が流れてしまうことになります。
こういった制度は毎年新しいものが増えているので、アンテナを立てていたほうが賢くお金を残すことができます。

最近増えたものには「子どもの婚活費用を親が子に送れる制度があります。35歳までに使い切らなかった分は課税されますが、有効に使えば節税できる制度です。
どちらにしても消費することになるお金なら、制度を利用して渡した方がお得ですよね。

不労所得

働けなくても入ってくるお金があれば生活は破綻しにくいです。
不労所得が増やすではなく残すに分類されているのは、不労所得が「リタイア後」に関わる要素が大きいからです。リタイア後に減っていくお金を、緩やかにするために不労所得があるといったイメージです。

資産組替

資産組み換えには時代の潮流があります。金が売れる時代があるように、景気が動いていると株式も活発に動きます。
動きがあるため、適期的に見直し、組み換えが必要です。自分がお金を投げたところが成熟したら、次を考えなければいけません。

また、分散させた資産は、高齢になるにあたって単純化していく必要があります。これは「手続きの単純化」が目的です。海外に逃した資産がある場合、自分で戻しておく必要があります。なぜなら、家族が代理で手続きするのは大変だからです。

他には、「資産の現金化」が挙げられます。今の時代ですと不動産を資産として持っている人が多いのですが、地方に置いてある不動産などは売れなくなる前に現金化する必要がありますよね。仮に売れなくなってしまった場合、固定資産税がかかる分、負の遺産になってしまいます。
せっかくの資産を無駄にしないためにも、定期的に時代にあった資産の組み換えをする必要があるんです。

<下に続く>

資産形成をはじめる前に押さえておくべき4つのステップ・方法のまとめ

お金を積み立てるというのは、シンプルですがとても時間がかかります。だからこそ、1年でも、1日でも早く始めた方がいいんです。

それに気がつかないまま何も手を打たないでいると、資産が増えるどころか失うことになってしまいます。

「知っていてあえてやらない」というのはまだいいですが、「知らないでやらない」というのは大きな機会損失だといえます。

既にはじめている人との差は日々大きくなっていきます。あなたはどうしますか?

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