博多弁ってどこで話されている?福岡?
博多弁は、主に福岡県の博多エリアで使われている方言です。
言語の系統としては、九州方言・肥筑方言・筑前方言となっています。
福岡県自体の方言である「がっしゃい言葉」とは異なるものです。
はじめは福岡市の博多地区のみで使われていた言葉ですが、今ではどんどん地区が広がっており福岡市内全域に加え築柴地区や糸島・糟屋地区などで一般的に使われている言葉を総称するものともなっています。
博多弁一覧【基本の言い回し】
博多弁として以下の10つがあります。
- なんしとーと?
- なんばしょっと?
- ~ばい
- ~と?
- ~やけん
- きんしゃい
- よかよか
- 言ったろ
- はよせな
- ~かいな?
では、博多弁について、それぞれ詳しくみていきましょう。
博多弁①:なんしとーと?
「なんしとーと?」は、なにをしているの?と相手に尋ねるときに使うフレーズです。
これは博多弁としても有名なワンフレーズで、女性が言うとモテる言葉の中でもトップにランクインするフレーズともなっています。
博多弁②:なんばしょっと?
「なんばしょっと?」も相手になにをしているかと尋ねるときに使いますが、今現在そのとき何をしているかというよりかは、仕事や普段について尋ねるなどするときに使います。
博多弁③:~ばい
「~ばい」は、~です・~だよと同じ意味を持っています。基本的には文章の最後につけて話します。
文章の「です」や「だよ」以外にも、「これは私のばい」とすればこれは私のものだという意味になり、「いってくるばい」とすれば行ってくるよという挨拶にもなります。
博多弁④:~と?
「~と?」は、主に文章が疑問形になるときに使われます。
なにか質問をするときや尋ねるときには、「と」を用いて聞いてしまいます。
「~ますか?」が「~と?」に置き換えられるのです。
していますか?はしとーと?に、行きますか?は行くと?に変換して使われます。
博多弁⑤:~やけん
「~やけん」は、~だからなど接続詞として用いられる場合が多いです。
「~~だからこうだ」と言うときには、「~~やけんこうだ」とされます。
また、文章の始まりに用いられる場合もあり、だから・すなわちなどの意味に置き換えられるときもあります。
博多弁⑥:きんしゃい
「きんしゃい」は、こっちにおいでというときに使われるフレーズです。
相手が出迎えてくれるときやお店においでと呼びかけるときに、「きんしゃいきんしゃい」と使われています。
博多弁⑦:よかよか
「よかよか」は、良いという意味があり「よか」や「よかよ」と使われる場合もあります。
博多弁⑧:言ったろ
「言ったろ」は、言ったでしょ?と確認するときや言ったじゃないか!というときに使います。
少しきつく感じてしまいやすい言葉でもあります。
博多弁⑨:はよせな
「はよせな」は、早くしないといけない・急いでいるときによく使われるフレーズです。
自分自身が早くものごとを終わらせないといけない場面にも使えますが、相手を急かすときにも使えます。
とにかく急がないといけないときに用いられる言葉です。
博多弁⑩:~かいな?
「~かいな?」は、~なの?・~かな?と相手に聞くときに使います。
少し強引な言い方のような気もしますが、決してそんなニュアンスで使われてはいないため安心しましょう。
博多弁一覧【伝わりづらい】
博多弁として以下の10つがあります。
- 来る
- かたらせて
- しゃあしい
- とっとうと?
- よか
- いぼる
- ちかっぱ
- ほがす
- はわく
- からう
では、博多弁について、それぞれ詳しくみていきましょう。
博多弁①:来る
「来る」は、博多弁になると「行く」という意味に変換されます。
博多弁に慣れるにあたって、この単語が一番苦労するのではないでしょうか。
普通、「来る」という単語は、誰かがくる・何かが来るなどと相手の行動を指すものです。
ただ、博多弁では、「行く」という意味に変換されるため、今から来るから=今から行くからという意味になります。
行くと来るの意味がごちゃごちゃになってしまわないように、注意して使い分けなければなりません。
博多弁②:かたらせて
「かたらせて」は、仲間に入れてという意味になっています。
初めて聞く人は、「語らせて」という意味として捉えるケースが多いです。
話をする・語るとは全く関係はなく、仲間になりたいという思いを意味しています。
博多弁③:しゃあしい
「しゃあしい」は、面倒くさいやうるさいと感じたときに使われる言葉です。
細かい部分を責められたり強制的にものごとに取り組まされたりしたとき、「もうしゃあしいな~」などと面倒くささを表現します。
しゃあしいの意味が分からず博多弁を話す人に聞いたとき、「せからしい」という意味だといわれてしまうかもしれません。
せからしいに関しても同じく面倒・うるさいという意味で使われる博多弁です。
このように、方言の意味を説明する言葉も方言であるというケースもあるということを頭に入れておくといいでしょう。
博多弁④:とっとうと?
「とっとうと?」は、座席やチケットなどを取ってる?と聞くときに使います。
とっとうと?と聞かれたときの返事は、「とっとうとー」となります。
ひらがなの「と」と「う」だけで会話ができるという博多弁のおもしろい部分でもあります。
博多弁を使っている人だけしか読めない「おっとっととっとってっていっとったとになんでとっとってくれんかったとっていっとーと」という面白い言葉遊びもあります。
これは、おっとっとというお菓子を取っといてと頼んでいた人が、取っておいてくれなかった人に対してどうして取ってくれなかったの?と言っているよという内容になります。
博多弁を知らない人には、どこで区切られるのか・何を言っているのか、さっぱりわからない一文になっているでしょう。
博多弁⑤:よか
「よか」は、良い状態であると表現する言葉です。
ただし、良い場合にも悪い場合にも使えるものでもあるため、良い・悪いどちらを指しているのかは文章から読み取らなければなりません。
「これでいい?」と聞いたときの「よか」という返事は、良いよという意味の場面もあればダメという場合にも使われます。
同じ言葉であってもニュアンスが異なる場合もあるため、文面や相手の表情から読み取る力が必要になってきます。
博多弁⑥:いぼる
「いぼる」は、はまるという意味で使われます。
例えば、田んぼなどの泥るみにはまってしまったときには、泥るみにいぼったと言います。
博多弁⑦:ちかっぱ
「ちかっぱ」は、すごく・とてもというときに使う言葉です。
ちかっぱいい天気・ちかっぱ気持ちいい・ちかっぱビックリなど、日常的にもよく使われるフレーズです。
博多弁⑧:ほがす
「ほがす」は、穴をあけるという意味があります。
「ここほがしておいて」とお願いされたときは、そこに穴をあけてほしいとお願いされているのです。
地元の会社などでは当たり前に使われているフレーズでもあるため、覚えておいてもいいかもしれません。
博多弁⑨:はわく
「はわく」は、掃くという言葉が変形したものになります。
意味は掃くと同じで、放棄などで掃除する状況を指しています。
床を掃く(はく)を博多弁でいうと、床をはわくとなるのです。
博多弁⑩:からう
「からう」は、背負う・担ぐという意味があります。
例えば、ランドセルと背負うときには、ランドセルをからう・かろうなどと言います。
言葉自体がからかうと似ているため、意味を取り間違えてしまったり聞き間違ったりしてしまわないように注意しておきましょう。
博多弁一覧【面白い】
博多弁として以下の10つがあります。
- ぱげた
- どげん
- ぞろびく
- たまがる
- しょんなか
- かべちょろ
- けそけそする
- えずい
- かたちんば
- うちんがた
では、博多弁について、それぞれ詳しくみていきましょう。
博多弁①:ぱげた
「ぱげた」は、壊れるという意味を持っています。
「ちゃげた」や「こっぱげた」と言われるときもあります。
例えば、ものが壊れたときなどに「携帯がこっぱげた~」などと使います。
響きやニュアンスが「禿げ」と似ているため、意味が分からない状態で聞くと面白味を感じるかもしれません。
また、人によっては悪口を言われたと捉えられてしまう場合があるため、広い範囲や公共の場などではあまり使わない方がいいかもしれません。
博多弁②:どげん
「どげん」は、どうしたの?と尋ねるときなどのどう?という意味として使われます。
九州地方の言葉で、「どげんかせんといかん」というフレーズはおなじみでしょう。
博多弁では「どげんしたの?」と相手を気遣ったりなにか尋ねたりするときに用いられます。
博多弁③:ぞろびく
「ぞろびく」は、裾を引きずっているだらしない状態を指します。
ズボンの丈が長いときに引きずって歩いている人を見た時などに使える言葉となっています。
博多弁④:たまがる
「たまがる」は、びっくりした様子を言います。
びっくりたまげた様子を表現するたまがるという言葉、驚いたときに使ってみてはいかがでしょうか。
博多弁⑤:しょんなか
「しょんなか」は、しょうがないというときに使います。
しょうがないな~と博多弁を使って言いたいときには、「しょんなかね~」と言ってみましょう。
雰囲気的にもしょうがないよりも、偉そうなニュアンスが省かれたような言葉となっています。
博多弁⑥:かべちょろ
「かべちょろ」は、トカゲを指す言葉です。
ヤモリが壁の上をちょろちょろと動き回る姿を見て、かべちょろと呼ばれるようになりました。
ヤモリと呼ぶよりもかべちょろと呼んだ方が、少し愛嬌が湧いてくるようななんとも面白味のある方言の一つとなっています。
博多弁⑦:けそけそする
「けそけそする」は、落ち着きがない様子を示しています。
けそけそとういキーフレーズが落ち着きのない状況を表現しています。
落ち着く気配がなく、ごそごそと動き回っているものに対して使えます。
博多弁⑧:えずい
「えずい」は、漢字で怖ずいと書き「怖い」という状況をあらわします。
博多弁⑨:かたちんば
「かたちんば」は、片手落ちの状態で平等でない・不公平という意味になっています。
差別用語として使われている場合もあるため、軽い気持ちでは使わない方がいいかもしれません。
博多弁⑩:うちんがた
「うちんがた」とは、自分の家を指して使われる言葉です。
博多弁一覧【かわいい】
博多弁として以下の10つがあります。
- ~り
- ~しとうと
- ~やけん
- やや
- すいとう
- すかん
- ばり
- ~たい
- ~っちゃん
- ~もん
では、博多弁について、それぞれ詳しくみていきましょう。
博多弁①:~り
「~り」は、らりるれろで終わる言葉に使います。
例えば、頑張れであれば頑張り~となり、やめろであればやめり~となります。
嫌がっているときにも使いますが、きつく聞こえず本当に嫌がっていると伝わりにくいときもあるかもしれません。
一つひとつの言葉をふんわりとしたニュアンスへ変えられる方言となっています。
博多弁②:~しとうと
「~しとうと」は、~しているという意味になります。
何をしているのかを聞かれたときなどに、「寝かけとうとよ~」「テレビ見とうと~」などと使います。
「~と」は疑問形にも使えますが、「~している」という意味としても使える便利な単語となっています。
博多弁③:~やけん
「~やけん」は、~だもん・~だからと言いたいときに使います。
方言好きにはたまらないフレーズで、~やけんだけで終わらせたり言葉を続けて文章を作ったりできる言葉でもあります。
博多弁を身に付けたいときは、このフレーズを使いこなせるようになりましょう。
博多弁④:やや
「やや」は、嫌だと意思表示する言葉です。
「嫌だ=ややけんね」となり、どこか拗ねているような雰囲気が漂います。
小さい子が使う言葉のように聞こえることから、女性が使うとかわいいとされている方言です。
博多弁⑤:すいとう
「すいとう」は、好きと伝えるときに使います。
好いとーよという博多弁も有名どころで、かわいく好意を伝えられるフレーズとなっています。
「うちあんたのこと好いとーよ」などと告白されて嫌な気になる男性はいないでしょう。
博多弁⑥:すかん
「すかん」は、好きでない・嫌いをあらわす言葉です。
嫌いだとはっきり言ってしまうのではなく、好かん!とふくれたように聞こえる効果があります。
プクッとふくれた言い方が愛おしく感じるのでしょう。
博多弁⑦:ばり
「ばり」は、とてもという意味として使われます。
博多弁⑧:~たい
「~たい」は、~だよと言葉の最後を締めくくるフレーズです。
博多弁⑨:~っちゃん
「~っちゃん」は、~だもんという意味合いがあります。
「~っちゃんね」とされる場合もあり、博多弁ならではのかわいさが感じられます。
博多弁⑩:~もん
「~もん」は、~でしょ?・~だろうが!という意味で使われます。
~だもんというニュアンスではないという部分に注意しておきましょう。
「知っとうもん」などと使われますが、「知っているでしょう!」と少しキツ目のニュアンスになります。
ただ、博多弁はどこかふんわりとした雰囲気で伝わるという特徴があり、「~もん」という否定的な言葉であってもきつくなりすぎないフワッとした印象を受けられるでしょう。
博多弁女子は可愛い?方言女子がモテる理由
モテる理由として以下の5つが想定されます。
- 新鮮味がある
- やっぱり可愛い
- 柔らかく聞こえる
- どこか田舎っぽい
- 方言好きにはたまらない
では、モテる理由について、それぞれ詳しくみていきましょう。
モテる理由①:新鮮味がある
初めて聞くフレーズだったり使い方だったりする言葉は、耳に新しく新鮮味を感じられます。
もっと聞きたい・知りたいという感覚が引き立てられ、たくさんコミュニケーションを取りたいと感じるのです。
多くの接点を持っているうちにどんどん相手に引き込まれ、恋へと発展していきます。
博多弁を知りたいという興味から始まったものが、いつしか恋愛感情を生んでいるパターンからモテる言葉の一つとなっているのでしょう。
モテる理由②:やっぱり可愛い
女性が話すとかわいいと感じる部分が多い博多弁にやられてしまう男性が多いということは確かです。
優しい言い回しになったり甘えているように聞こえたりするなど、男性の心をくすぐる要素がたくさん詰まっているのです。
もともとタイプとして、方言を話す女性が良い・博多弁ないといけないなどのこだわりを持っている男性は比較的少ないでしょう。
ただ、いざ女性が話す博多弁を耳にすると「かわいいな~」と感じて方言の魅力に引き込まれてしまうのです。
モテる理由③:柔らかく聞こえる
濁った音やきつい言い方が少なく、関西弁や標準語と比べると柔らかい印象を受けるというのがモテる要素の一つとなっています。
たとえマイナスな意味を持った言葉であっても、悪い聞こえにならないというところが博多弁のすごいポイントです。
例えば、「嫌い」というマイナス要素を持った言葉であっても、好きというプラス要素が絡まった「好かん」というフレーズが使われます。
嫌いだと一蹴してしまうよりも、好きでないとした方が耳あたりの良いものとなるのです。
どこかに優しさや甘ったるさを含んでいる部分が異性を虜にさせるのでしょう。
モテる理由④:どこか田舎っぽい
昔ながらの言い方が残っているなど、どこか田舎っぽさが残る博多弁に親近感を覚えるのでしょう。
都会感と同時に田舎っぽいところがある言葉が耳に心地よく、つい聞き入ってしまうのです。
モテる理由⑤:方言好きにはたまらない
世の中には「方言」そのものが好きだという人がたくさん存在しています。
なかでも「~っちゃん」や「~と?」などと甘い雰囲気を持っている博多弁にはめっぽう弱いのです。
方言が好きな人は自分が話す言葉とは違うという部分に魅力を感じ、普段はなかなか聞けない言葉やポロッと出てしまった方言にキュンと胸が高鳴り恋に落ちてしまいます。
福岡で使われる博多弁の方言一覧【おもしろい|日常会話|かわいい】のまとめ
今回は博多弁について、基本的なものからかわいいもの・面白いものについてご紹介しました。
いかがだったでしょうか。
方言は、その人が生まれ育った地の言葉であり、魅力がたくさん詰まった言葉とも言えるでしょう。
日本国内には47都道府県があり、どこの地域にも独特な方言があります。
地元をでた人でも自分の育った地の方言を聞いて安心したりついポロッと方言が出てしまったりする場合も少なくないでしょう。
また、ふいに方言が出るところにキュンとする異性も多いです。
特に博多弁はかわいい方言とされているため、狙った異性の前で積極的に使ってみても良いのではないでしょうか。
可愛い博多弁や、博多弁での告白の言葉を知りたい方は下記の記事をご覧ください。
福岡の方言(福岡弁・博多弁)を解説!定番表現&女子のかわいい告白フレーズ集