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2017/06/13

【お金から見た働き方改革③】会社でお金の借りるのは「借金」とは少し違う、借入金の考え方

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目次

日常生活で「借金」といえば、家計のやり繰りが上手くいかず、生活費の補填としての意味合いが強いものです。少なくとも、借金があるから評価されるという類のものではありません。一方で事業を経営していると、借金はもちろんリスクの高いものではある一方、思わぬところでプラスの効果を得ることがあります。

日本全体を巻き込む働き方改革。これからは副業でも「お金を借りて」、一勝負を仕掛ける人が増えてくるのかもしれません。ただ、会社員だった人に「お金の借りる」ということは、経験のないことです。ここには気をつけるべき多くのポイントがあります。

事業展開でお金を借りるということ

仕事

家計も事業計画も、成り立つ基本は収入ー支出がプラスとなることです。会社員はここでプラスとならない場合、貯金を切り崩すことを強いられてしまいます。これは避けるべき状況です。

一方、副業として考えてみましょう。副業で収入を得るためには、そのビジネスの内容によって初期投資が発生します。初期投資とは、大きな音を立てて稼働する、(よく工場潜入のテレビ番組に出てくるような)機械ばかりではありません。小売をするために仕入をすること、不動産賃貸業をするためにワンルームマンションを購入することから、インターネットビジネスのために高性能のパソコンを買うことまで、初期投資は幅広い意味を持ちます。

いわば、適切な初期投資は、副業というリターンを生む「確実性」を高めるということ。ところが、これら初期投資は、自己資金で賄うことのできるものばかりではありません。今回も国が主導した「副業熱」は短期間で訪れた印象もあるため、有望なアイデアがあるにもかかわらず初期投資を準備できていない、という人も多いでしょう。とはいっても市場が熱いうちに副業として挑戦したい。

そこで事業展開のために、より高いリターンを得るために「お金を借りる」という発想があります。

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借入金が「できる」企業という評価

スーツ

お金を貸す方にしてみると当然ですが、返済能力に不安のある借主に融資をしようとは思えません。一方で副業としてビジネスを展開するときの一番のネックは、「どこまでこの事業にコミット(力の入れ方)をしているか」という点。

事業計画書や副業に割く時間の多さも判断軸ですが、ここに「副業をビジネスとして考えていて、金融機関の信頼を得ている」ということがあります。企業をシビアに見ることには定評がある金融機関が、借入金の実行をもって企業(およびその経営者)を認めている、ということがいえるでしょう。

現在、国が先導して副業推奨の動きを進めています。皮肉になるようですが、このような「副業ブーム」が落ち着くと、本業と副業をどのようなバランスで遂行していくかの問題が表面化するでしょう。本業はもちろんのこと、副業だから余剰労力で…ということになると、副業を依頼する発注主(雇用主)も、取引先も決して納得できるものではありません。

副業でお金を借りるときの注意点

会社

会社経営をしている事業者の場合、お金を借りる方法はいくつかあります。

政策金融公庫や制度融資などの創業融資

代表的なのは創業融資です。政策金融公庫や自治体に申込し、審査を経て借入を発生させます。法人を以って借入金の名義になることが多いため、個人事業主では難しいかもしれません。一定の据置期間を経て返済開始となります(借入金によっては据置期間の発生しない借入金もあります)。

よく誤解されるのですが、すべての創業融資が個人保証(返済できない場合に社長自身が連帯債務を有する)ものではありません。とはいっても返済は計画立てて遂行するようにしましょう。制度融資は、保証協会が審査を請け負いますが、原則金融機関を介して申し込むことになります。

民間の銀行ローン

制度融資とは別に、民間の銀行ローンを申し込むという方法もあります。ただ、民間の銀行ローンの審査は(創業融資と比べ)とてもシビア。法人で、一度決算を迎えていないと、テーブルにさえも乗らない金融機関も多いでしょう。駄目もとで申し込んでみる、という位置づけでしょうか。

カードローン

CMを見ていると芸能人を起用するなど、とてもポップな印象を持つカードローンですが、決してお勧めはできません。その利用は何よりも「金利」の高さ。短期間で利息の負担感が大きくなってしまいます。また、事業が適切であると借りられない前項の2つと比べても、カードローンの「借りやすさ」は借りることへのハードルが著しく下がるため、事業経営に向きません。

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【お金から見た働き方改革③】会社でお金の借りるのは「借金」とは少し違う、借入金の考え方のまとめ

「お金」から見た働き方改革として、事業展開しなければなかなか馴染みのない「借入金」についてお伝えしました。副業推進の世のなかは、今回の借入金のように様々な新常識が固まってくることでしょう。適切な知識を持ち、副業をはじめとした新しい働き方に取り組んでいきたいですね。

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FP-MYS代表取締役社長兼CEO。 ファイナンシャルプランニング(FP)を通じ、Fintech領域のリテラシーを向上させたい個人や、FP領域を活用してFintechビジネスを検討する法人のアドバイザーやプロダクト支援に携わる。 Fintechベンチャー集積拠点FINOLAB(フィノラボ)入居。執筆実績多数。
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