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2018/07/03

息災とは?意味と使い方・例文と目上の人に使う時のポイント

息災という言葉を使ったことはありますか?
手紙で、ご挨拶の部分に相手に対しての言葉として、「息災にお過ごしですか」などと書く場合があります。
では、この息災とはどのような時に使い、どのような意味を持つのでしょう。
今回は、この「息災」という言葉の使い方や意味などをご説明いたします。

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息災とは?意味と由来

息災の意味

息災とは、無病息災という言葉があるように、病気やケガもなく元気でいることを意味します。
息災であることが、相手に対して「心配しています、元気でいて何よりです」といった心遣いの気持ちを現わしている言葉です。

この「息災」の一言で、相手が元気でいることを現わしているのです。
息には、休息の意味もあります。

災いを休める、鎮めるなどの意味もあるのではないでしょうか。
災いから身を守りたいという気持ちは、いつの世でも人々の願いです。

元気でいるためには、災いから身を守ること、避けることが一番です。
そんな気持ちが込められているのが「息災」という言葉です。

息災の由来

息災の由来は、仏教にあります。
日本で仏教が伝来したのは、聖徳太子の時代です。

それまでの日本では「神道」が庶民の中では、浸透してきました。

仏教自体が、外国から伝来したものです。
新しい宗教観が日本に入った時代です。

今では、古臭い宗教的な仏教も、当時は流行りのロックみたいなものだったのです。

その仏教用語の中に、「仏の力で災難を防ぐこと」を「息災」と呼んでいました。

つまり、仏様のありがたさを伝えるために、仏に祈ることで、世の中の災難から守ってもらえるというわけです。

この仏の考えは、当時の庶民に受け入れられました。
ブームといってよい程だったのです。

これが、後世になるにつれ、民間の言葉へと変化していきます。

言葉は、生きているといいますよね。
仏教から発生した言葉が、現代の時代背景や環境に合う意味に変わっているのです。

仏の力という部分がなくなり、単に災いを避けて、病気にもならず、健康で過ごしていることを「息災」という言葉で表しているのが今なのです。

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息災の使い方(例文)

息災の例文

息災の例文には、以下の6つがあります。

  1. 息災を祈ります
  2. 息災で何より
  3. 無病息災
  4. 息災でいますか
  5. 一病息災
  6. 延命息災

では、それぞれの特徴について詳しく見ていきましょう。

息災の例文①: 息災を祈ります

相手に対して、健康やケガもなく、元気でいてくれることを願うという意味です。

手紙などの最後の部分でこの先も元気でいてくださいという事を伝えたいときに書いたりします。

電話や言葉などでも、別れ際にこのような言葉をかけることがあります。

例えば、「今日は、ありがとうございました。息災を祈っています。」と使います・

すぐには会えない人や久しぶりに会った人などにかけることが多い言葉です。

密教には息災を祈る儀式があります。
これを「息災法」といいます。

日没に行われる儀式で、天変地異や病気、災厄を消滅させるのだそうです。

このように、降りかかる災いが起きないように相手の無事を祈るときに使うのが本来の使い方です。

息災の例文②: 息災で何より

息災だったことを喜ぶときに使います。
元気でいてくれた、無事に会えたことを喜んでいることを相手にも伝えたい場合にこのような言葉を使います。

「息災で何よりです。ご家族様もお元気ですか?」と使うのが、一般的です。

このようなあいさつをされた側は、「ありがとうございます。」というように感謝の気持ちで答えてくださるでしょう。

なかなか会えないような状況の場合、相手の状態が心配になります。

特に親しい人や、離れて暮らす年おいた両親、久しぶりに言葉を交わした懐かしい人には、このような言葉を使ったりします。

心配してたが、元気だったことで安心した気持ちが込められています。

息災の例文③: 無病息災

これは、四文字熟語になります。
日本では、祈願などでの言葉としても有名です。

お正月などに、初詣に行ったりしてお飾りやお守りを買いますが、その中に、「無病息災」というものもあります。

この一年、病期もケガもトラブルもなく、健康でありますようにという意味です。

言葉にちなんで縁起物として、六瓢息災というものがあります。

6つの瓢箪を無病に充てて作られたもののようですね。
日本では、このような言葉を使った遊び心のものが多く存在しています。

この息災も鎌倉時代には、「静かに息づく」という意味だったようです。

「つれづれ草」の中にこのような一文があります。
「息災なる人も、目の前に大事の病者になりて」

これは「息災」を形容動詞として使っています。
由来や語源がいつしか使われないようになってしまう事もあるのです。

息災の例文④: 息災でいますか

相手の状況がわからないときに使う言葉です。
元気でいるか?変わったことはないか?など相手を気遣う言葉になります。

遠くに住んでいてなかなか顔を見ることが出来ない人に対して「息災でいますか?私は元気ですよ。」などのように使います。

現代的に言えば、元気でいますか?という意味です。

相手を思いやる言葉でもありますね。

息災の例文⑤: 一病息災

一病息災とは、持病など一つ病気を持っていても、他が健康だからまだましだのような意味で使う事が多い言葉です。

物は考えようという言葉があるように、物の見方によっては前向きな気持ちになれるものです。

使い方の例題としては、「長い持病で病院通いをしているが、一病息災と思えば、身持ちも軽くなるよ。」

このように、一つの病気を悔やんで嘆くよりも、一つの病気だけで済んでいることを良しと考えているよと、相手に安心してもらうために使う事が多いようです。

もちろん、自分自身の慰め的に使う事もあります。

息災の例文⑥: 延命息災

「延命息災」の意味はその文字があらわすように、災いや病気などを振り払って、長生きすることを現わしています。

昔は、今よりも寿命が短かったこともあります。
特に、幼子が亡くなることが多く、長寿こそ幸せであるという考え方もあったのです。

平安時代などには、平均寿命は30代ぐらいでした。
それだけ長生きすることが困難な時代だったのです。

今でこそ、長寿の国日本ですが、そんな時代に生まれたのが、「延命息災」という言葉です。

現在は、言葉や会話で使う事はほとんどありません。
しかし、健康で長生きしてほしいという願いは健在です。

長生きするには、降りかかる災いから逃れることが必要です。

その災いを避けて、長生きしたいという願いの言葉が「延命息災」なのです。

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息災の類語

息災の類語

息災の類語には、以下の5つがあります。

  1. 健在
  2. 無事
  3. 老健
  4. 壮健
  5. 恙ない

では、それぞれの特徴について詳しく見ていきましょう。

息災の類語①: 健在

健在とは、無事に暮らしていることを意味する言葉です。
健康で存在しているというように、漢字があらわす意味のごとくになります。

もう一つの意味として、従来通りに力を発揮しているという意味もあります。

仕事などを、依然と変わりなくこなせているという意味ですね。

変わりなく元気でいることを現わす言葉になります。

息災の類語②: 無事

無事という漢字は、事が無いと書きます。
つまり、何事もなく平穏であるときに使います。

平穏無事という四文字熟語もありますよね。
無事であることは良い意味でも悪い意味でも使う事があります。

健康で、元気に無事暮らしていることは良い意味になりますが、暇であることや、なす事が無いという意味にも使います。

何もしないという時にも、無事という言葉を使います。
現在では、暇や何もしないことを無事という言葉を用いて表すことは、あまりありません。

言語の意味は、時代とともに変化していきますが、もともとは、違う意味でも使っていたことも多くあるのです。

息災の類語③: 老健

老健という言葉は、年齢を重ね置いてしまっても、代わり撒く元気であるという事を現わしています。

人は、齢を重ね老年期になるに従い、体は衰え、病気やケガをしやすくなります。

元気だった親も年を重ね老化が進んでいきますが、それでも健康である状態の時に「老健」という言葉を使います。

年は取っても、まだまだ健康だよという事ですね。

息災の類語④: 壮健

健康で元気な状態を表すときに「壮健」という言葉を使います。

現在でも、ご壮健ですね。という言葉は耳にします。
相手に対して、健康であることを喜ぶ場合によく使われます。

自分の健康さを現わすときにも「壮健」という言葉を用いることもあります。

相手に使うときには「ご壮健」と、「ご」を用いることもあります。

相手が健康であってほしいと願いを込めて使う場合もあります。

息災の類語⑤: 恙ない(つつがない)

「恙なしや」は昔から使う言葉でもあり、現在もつかう言葉です。

身に何もない、無事ですの意味に使います。
「恙む」という言葉があります。

これは、障害に合う、「慎む」「障む」の道源にあたります。

つまり、恙なしですから、災いがない、障害がない、病気ではないの意味になるわけです。

<下に続く>

息災は目上の人にも使える?

日本語は難しいもので、言葉の中に、男女別の言葉や敬語、尊敬語、丁寧語などに分かれています。

目上の人に使う言葉というものがあります。
これを間違って使うと、相手を侮辱したり、怒らせることになることもあります。

また、非常識な人と見られてしまう事もあります。
このような表現方法は、英語には見られません。

平等を掲げるアメリカなどでは、男女別の言葉も、敬語も存在しません。

かろうじて丁寧語のようなものはあるようですが、日本のように言葉遣いが難しいことはないのです。

では、目上の人に対して「息災」という言葉を使っても失礼に当たらないのでしょうか。

息災に「ご息災」と「ご」をつけて言う言葉があります。
これは、丁寧語にあたります。

相手を敬って言うときに「ご息災」というように使います。
目上の人は敬う相手になりますから、「ご息災」と使った方が失礼にはならないでしょう。

ただし、この「ご息災」という言葉には丁寧語というほかに、別の意味もあります。

現在では別の方の意味は、無いに等しい程浸透していないので、問題はないとは思いますが、念のために知識として知っておくとよいかもしれません。

その意味は、「質朴で飾り気がなく丈夫なこと」です。
これ自体の意味は、人に対して使っている言葉ではなく、物に対して使った場合にこの意味になります。

ですから、特に気にすることはないでしょう。
丁寧語の「ご息災」という風に使っておけば、目上の人に対して失礼に当たることはありません。

<下に続く>

息災という言葉に関して

息災にしても、昔から使われている言葉には、由来と語源、現代の意味に分かれることが多いです。

言葉によってはほとんど語源が変化してしまい、意味すら全く違うものに変わってしまった言葉もあります。

このような古くからある言葉の由来や語源を調べると、意外に面白い逸話やちしきをえうことが出来ます。

また、その時代の背景など、歴史的な面白さも含まれています。

特に日本は、明治以降に西洋の歴史観が入り込み、古来の日本の伝統が消えてしまっているものもあります。

自分たちのルーツを知ることは無駄なことではありません。
自分が何者であるかを知ることで、他の国の人たちを認識できるようにもなります。

息災という言葉だけでも、そこに仏教とのつながりの変遷を見ることが出来ます。

なかなか使わなくなってきた息災という言葉ですが、これを機に、使ってみるようにしてはいかがでしょうか。

日本語の深い言葉の重みや風流さを知ることが出来るかもしれませんよ。

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